「はぁ・・・。」
ため息をつきながら駅への道を歩く。
街はもう紅葉で色づいていて。
鮮やかな赤色とは裏腹に、私の気持ちはブルー。
何で私はなにもかも上手く行かないんだろう。
ぼーっとしながら歩いていたせいか、地面にあった石に躓いて・・・。
坂道だったので体勢を立て直せない。
「あっ・・・。」
やばい。
ドサッ。
気づいたときにはもう足から血が出ていた。
痛い・・・。
・・・と同時にカランという音がして。
ポケットから何かがこぼれ落ちて坂道を転がっていく。
あれ、春樹くんからもらったリップだ。
あれは確か付き合って一ヶ月くらいの頃。
私の誕生日に春樹くんがハンドクリームとリップをプレゼントしてくれて。
「茉璃に似合う色と香りを考えて選んだんだ。」って言ってくれたんだった。
ハンドクリームは桜の香りで、リップも淡い桜色で。
なんでって聞いたら、私の笑顔が春に咲く桜みたいだからって。
少し照れてはにかみながらそう言った春樹くんの顔は今でも覚えてる。
それからこのリップはいつもポケットに入れて、春樹くんに会う日はつけるようにしてた。
そういえば春樹くんの誕生日もうすぐだったけど祝えなかったな・・・。
ため息をつきながら駅への道を歩く。
街はもう紅葉で色づいていて。
鮮やかな赤色とは裏腹に、私の気持ちはブルー。
何で私はなにもかも上手く行かないんだろう。
ぼーっとしながら歩いていたせいか、地面にあった石に躓いて・・・。
坂道だったので体勢を立て直せない。
「あっ・・・。」
やばい。
ドサッ。
気づいたときにはもう足から血が出ていた。
痛い・・・。
・・・と同時にカランという音がして。
ポケットから何かがこぼれ落ちて坂道を転がっていく。
あれ、春樹くんからもらったリップだ。
あれは確か付き合って一ヶ月くらいの頃。
私の誕生日に春樹くんがハンドクリームとリップをプレゼントしてくれて。
「茉璃に似合う色と香りを考えて選んだんだ。」って言ってくれたんだった。
ハンドクリームは桜の香りで、リップも淡い桜色で。
なんでって聞いたら、私の笑顔が春に咲く桜みたいだからって。
少し照れてはにかみながらそう言った春樹くんの顔は今でも覚えてる。
それからこのリップはいつもポケットに入れて、春樹くんに会う日はつけるようにしてた。
そういえば春樹くんの誕生日もうすぐだったけど祝えなかったな・・・。


