君と夢に跳ぶ恋

「それじゃあ、そろそろ行こうか。駅まで送るよ。」

「大丈夫だよ。一人で行けるよ。」

「だめだよ、送らせて。夜道を女の子一人で歩くのは危ないから。」

春樹くんは優しい。

付き合ってた頃もいつも駅まで送ってくれていた。

その優しさが今じゃ辛い。

「うん、じゃあお願いしようかな。」

二人で並んで公園出る。

もう来た時のように手は繋いでいないけど。

来た時と同じようにお互い無言で歩く。

春樹くんもいつもは話しながら帰るけど、今日は言うべき言葉が見つからないみたい。

いつもはとても早く時間が流れるけど、今日はやけにゆっくり。

どのくらい経っただろう。

やっと駅に着いた。