「ならば料理は任せて下さい。二人で最高の料理を作ります」
「よろしくお願いします」

 料理人に頭を下げ、厨房を出て行こうとしてふと思いついた。

「あの、わたし、かわったことないかしら? というか、どこかかわったかしら?」

 みんなに尋ねると、男性である料理人や雑用係たちは「太りましたか?」と、いわれのない誹謗中傷を投げかけてきた。しかし、メイドたちはニヤニヤ笑って「えー、そこはわからないふりをするところですよね」と口々に答えた。