「あなた。『あれ』だなんて。しかも、酷いですって?」

 ローラは、呆れ返っている。

「それでは、まだまだ表現が足りていませんわ」

 彼女が呆れ返っているのは、苦言を呈したジョニーに対してではなかった。

 バートに対してだった。

 バートがここにいるときいた瞬間、高揚していた気分がいっきに下降した。

 まさかこのようなところでお目にかかることになるとは。

 予期せぬ遭遇だわ。