カニンガム公爵家の敷地内で祝宴を行い、大勢の人たちに祝ってもらった。

 クレイグ様が隣国に表敬訪問を兼ねて会合を行う予定になっているのに合わせ、二人で公爵領の人たちに発表しようと決めていたのである。

 訂正。クレイグ様が気を遣ってくれて、王都、そして王国内のすべての人たちに発表するよりもはやくカニンガム公爵領の領民たちに発表しようと提案してくれた。それに甘えることにしたのである。

 集まってくれた人たちの心からの祝福を受け、クレイグ様もわたしもうれしかった。

 いつもはレディだからこそ、男性以上にしっかりしないとと気合いと根性ですごしている。だけど、今日だけはただのレディ。クレイグ様に守ってもらうだけのか弱いレディになれた。

 ガラにもなく涙を浮かべ、流してしまった。