「はあー、気持ちいいな!」

半袖シャツに着替えると、大和はバルコニーから海を眺める。

「ほんとに。風も心地良いですね」

赤いノースリーブのワンピースを着た恵真も、隣に並んで海を眺めた。

「また恵真とここに来られたなんて。しかも今回は、子ども達も一緒!それに両親を乗せて飛ぶっていう親孝行も出来たしな。会社は、4泊5日の日程でスケジュール組んでくれたし。あー、もう俺、幸せすぎるー!」

恵真は苦笑いして大和を促す。

「さあ、子ども達を迎えに行きましょ」
「んー、あともう少し恵真と二人でいたい」

大和は恵真の肩をグッと抱き寄せると、いきなり恵真の唇を奪う。

驚いて身を引こうとすると、大和は更に強く恵真を抱きしめ、深いキスをする。

「んっ…」

何度も角度を変えて落とされるキスに、恵真の口から吐息が漏れた。

大和はそのままうしろのベッドに恵真を押し倒すと、唇が触れるすれすれのところで恵真の瞳を覗き込む。

「恵真、愛してる。あの時よりもずっとずっと、何倍も。心の底から君のことを愛してる。愛しくてたまらない」

切なそうに目を潤ませると、大和はまた恵真に何度もキスをする。

「大和、さん…」

恵真の身体から力が抜ける。
うっとりとキスに酔いしれると、少しずつ大和に身体を預けていった。