シュガートリック





会って早々泣き言を言った私に流歌ちゃんは苦笑いをして。


「まあ確かに噂広まるだろうなとは思ってたけどね……」

「そのせいでいつもより朝から注目浴びたし……」

「……雪音と月居、実際は似てなくても噂は同じようなもんだからねぇ」


……そうだ、そうなのだ。

私と識くんは噂だけは似たもの同士。
私の噂は『何人も男がいる』、識くんの噂は『経験人数は星の数』。

だからこそ、遊びって思われているのも理解できる。
けど……っ!!


「好き勝手言う人がいるから……っ!私が識くんとあんなことやこんなことしてるって思われてるだよ……っ」

「…憶測で噂を広めるのは良くないよね」

「そうだよね!?」


私の言葉にうんうんと頷いた流歌ちゃんに朝から興奮してしまう。


「雪音は噂とは真逆だからなあ……月居は噂通りだけど」

「……やっぱり女の子慣れしてるからね」