「ゆーきねっ!おはよ!」
「おはよう流歌ちゃん……っ!」
笑顔で私の名前を呼んだこの子は、私の唯一の友達。
綾野流歌(あやの るか)ちゃんは、私の隣のクラスでいつも空いた時間に私の所に来てくれる優しい子。
そして、唯一私のことを理解してくれる子でもある。
目立ちすぎないように、壁側に移動して流歌ちゃんと話す。
「雪音は朝からビジュいいね〜」
「えぇ……ビジュ?そんなことないと思うけど……」
「いーや!世界で一番可愛いよ!私が言うんだから絶対そう!」
「…っへへ、流歌ちゃんが一番だよ」
「……まったくもう〜!!可愛いヤツめ!!」
えへへ、と笑うと流歌ちゃんは私の頭をよしよしと両手で撫でて。
それにもっと顔が緩んでしまう。
……流歌ちゃんと同じクラスだったらよかったのに。
一年生の頃は同じクラスだったから、二年になってクラス表を見た時どれほどショックだったか。

