シュガートリック





だって、あの人。
……すごく、惹かれるところがあるというか。
キスされちゃったし、それについてはダメだってわかってる。
でもなんでだろう、なぜか嫌いになれない。

それに……あの声、どこかで聞き覚えがあるような……。

うーん、と考え込んでもどこで聞いたのか思い出せない。
似た声の人なんていっぱいいるだろうし、気のせいだったのかも。


「……とにかく、気をつけなよ?」

「うん、ありがとう流歌ちゃん」


私の反応に納得いかないような顔をしながらも、心配してくれて。
それにふふっと笑って返した。



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帰りのSHRが終わって挨拶をすると、みんな一斉に動き出す。
私も同じように席を立って荷物を持ち、すぐに教室を出た。

……だって、人が少ないうちに帰っちゃいたいから。
先に出れば、玄関が混むこともあまりないし。