そう言った識くんは、私の顔から手を離すと。
急に距離を詰めては軽く私を包み込むように腰に腕を回してきて。
顔が近づいて、コツンとおでことおでこがぶつかった。
急なことに驚いて変な声が漏れる。
……っ、ま、まって、近……っ。
一気に心臓の音が加速して全身が熱くなる。
「あー、もっと真っ赤になった」
「っ、か、からかってるの……っ?」
「うん可愛い」
「……っ、近いよ」
「でも雪音だって真っ赤な顔晒したくないでしょ?みんな、噂の雪音が嘘だってこと知らないからね」
「……っ」
「それで俺は雪音の可愛い顔を周りに見てほしくない。win-winだよね?だから、俺との距離に慣れるように練習しようか」
この距離でそのまま話を進められても何も頭に入ってこず。
で、でも、こんな感じの距離で練習とか私の心臓が……っ。

