シュガートリック





すると、咳払いして切り替えた春哉くんは私に聞いてきて。


「…うん、聞いたの」

「……はぁー……俺勝ち目ねえじゃん」

「え?」

「油断してたわ」


はぁ、と悔しそうにため息をついた春哉くんに首を傾げる。
しばらくして決心したような顔をした春哉くんは私の目を見て。


「……放課後、俺に時間ちょうだい」

「え?」

「話したいことある」

「うん…わかった」


突然そう言った春哉くんに戸惑いながらも頷く。
何の話か聞こうと思ったけど、それ以上に真剣に言うから何も聞けなくて。

その後すぐにチャイムが鳴ってそれぞれ席に着いた。



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それからすぐに放課後になり。
春哉くんから事前に言われていた場所は、第二校舎の二階の廊下だった。

……人が来ないような場所だけど……何の話かな。
周りを見渡すと教室には春哉くんの姿はもう無かった。