シュガートリック





……お水買おう。

そう思ってボタンを押してお水を取り出す。
そのままUターンして教室に戻ろうとすると。


「…あ、」


バッタリ、識くんと会ってしまった。

私以外いると思わなかったから驚いて足を止める。
識くんは私を見てこっちに近づいてきて。


「…雪音」

「……?識くん?」


私を見ては切なそうな瞳をした。

……え、どうかしたの……?と首を傾げる。


「……こないだはごめん」

「え……?」

「俺、どうかしてて。反射的に振り払っちゃっただけでわざとじゃないから」


識くんは私の手を見て息を吐くと、突然謝ってきて私は目を見開く。

メッセージでも、謝ってくれたのに……わざわざ?


「本当に気にしてないよ。大丈夫」

「なら……よかった」

「……」


不安にさせないように笑顔でそう言うと。

識くんは一瞬躊躇いながらも笑った。
でもその笑顔はどこかぎこちないもので。