「笑顔で女の子に対応してるけど、私から見たら自分の意志を持たずに女の子に流されてるだけに見える」
「……」
「……でも、未だにわからないの。識くんが何を思って女の子と遊んでいるのか、何が識くんを苦しめているのか」
……きっと識くんも私と同じだ。
私が過去の出来事で男の人が怖くなったように、識くんもきっと何か辛い経験に囚われている。
「識くんが怒った時、私は春哉くんと一緒に現場にいたの。すごく辛そうで、なによりも……寂しそうだった」
「……」
「…春哉くんがね、昔の識くんはあんな感じじゃなかったって言ってた。変わっちゃったんだって」
「……」
「……私が識くんに助けてもらったように、私も識くんを助けてあげたい。……識くんのことが知りたい」
私が風邪をひいた日。
識くんは私の話を聞いては私が欲しかった言葉をくれた。
それにどれだけ救われたか。

