その女の子達の去る姿を見る識くんの姿は、やっぱりどこか辛そうで。
手をきつくギュッと握るのが見えた。
そのまま識くんも私たちがいる方向とは逆の方に歩き始めてしまった。
「……月居怒らせたって噂本当だったんだね」
「……うん」
「…雪音は知ってたの?」
「……」
流歌ちゃんが識くん達がいた方向を見ながら驚いていて。
私の反応に何となく気づいたのかそう問いかけてきた。
それに私はうんと頷く。
「…識くん、すごく辛そうだった」
「……」
「……識くんね、前に言ってたの。恋だとか愛だとか、そんなものは必要ないって。いつ終わるかわかんないならいらないって」
「……」
「私、どうしても識くんが女遊びしている理由がわからなくて。女の子に興味なさそうに見えたから」
「え?」
識くんのいた方を見つめながら話す。
それに流歌ちゃんは驚いたような声を出した。

