シュガートリック





「てかさ!識のお父さんとお母さんとか絶対美男美女だよね……!」


一人の女の子が、そう話を切り出した。
すると周りの子達は確かに!と話に乗り始めて。


「えーそれな見てみたいー!」

「全員顔面強そう!」


なんてワイワイ盛り上がり始めた。

……確かに、それはわかるかも……。

そう思いながら識くんを見ると。
……すごく、ゾクッとした。

今まで見たことないような冷たい目。さっきまで上がっていた口角も消え去って、ただただ怖い表情。


「識くん……?」

「……まずい」


私が識くんの名前を小さく呼ぶと、隣にいた春哉くんが口を開いて。
春哉くんの方に顔を向けると、焦ったような顔をしていた。

なに……?どういうこと……?


「写真とかあったら見せてよー!」

「ていうかまた今度識の家連れてってー?」

「ちょ、ずるいよ〜!!」


識くんの表情に気づかない女の子達はどんどん話を進めていって。