シュガートリック





ギュッと目を瞑って勇気を振り絞って言う。

流歌ちゃんは目を見開いて固まったかと思うと、急に真剣な顔になって。


「…本当に?月居相手じゃ辛いかもしれないよ?」

「…え」

「あの人の噂は、雪音と違ってデマじゃないんだよ?遊ばれてる可能性だってあるでしょ」

「……」

「日野春哉の方が、雪音のこと大切にしてくれたりしない?」


流歌ちゃんの厳しい言葉に呆然とする。

でも流歌ちゃんの顔を見ればわかる。
心配してくれてるんだ。私が、この先傷つくかもしれないから。


「…ううん。それでも私は識くんがいい」

「……」

「確かに辛いかもしれないけど……それでもいいの」

「……そっか」


……大丈夫だよ流歌ちゃん。

私も真面目に流歌ちゃんに応える。
辛いけど、でも嫌いになんてなれない。
識くんじゃなきゃ嫌なの。


すると、流歌ちゃんは安心したように笑った。