私だけドキドキして、苦しくて。
なのになんでそんな平然としているの。
恥ずかしさでいっぱいになりながら近い距離にいる識くんの目を見て訴える。
もう……っ、心臓が爆発しちゃうよ私。
顔真っ赤になってるのも承知で見つめていると。
急に私の頭に手を回した識くんは、グイッと顔を近づけてきて。
……っ、へ?
急な出来事に、驚いて反射的に目を瞑ってしまう。
「……っ、きゃ」
……でも、そのまましばらくなにもなく。
ゆっくりと目を開けると。
「……?」
「……あっぶな」
余裕なさそうな表情をした識くんが、ドアップで目の前にいた。
ち、近……っ!?
焦ったようにため息をついた識くんを見るが、今の状況が全然わからない。
「……キスするところだった」
「…っへ!?き、キス……っ?」
「よくやった俺の理性。本当に危なかった」
「っえっと……っ」

