シュガートリック




流歌ちゃんの元に行ってそう言われるまで、フワフワと浮いているような感覚がしていて。

……もうどうしよう……これじゃあ、私が識くんのこと好きみたい……。

ボーっとしながら無意識に考えていたことに、ハッとした。

わ、私……っ、今何考えて……っ!


「……雪音?」

「……っ」


流歌ちゃんに声をかけられていることに気づきもせずに固まる。
かああっと顔に熱が溜まりドキドキとうるさい。

な、なんでこんな心臓速いの……っ!止まってよ……っ!

違う、違う、そんな、好きなんかじゃ……っ。


「…あれ、月居と日野話してるじゃん」

「……っひぇ」

「……本当に大丈夫?」

「ご、ごめん…大丈夫……」


頭の中でグルグルと暴れていると、急に流歌ちゃんの声が聞こえてきて変な反応をしてしまう。

入場口の方に視線を向けると。

……あ、本当だ。

遠くの方で、識くんと春哉くんが隣で話しているのが見えた。