ふと出された識くんの名前にピタッと反応してしまう。

あれから、識くんと話す時の心の距離が縮んだ気がする。
それに……識くんといるだけでドキドキして、嬉しい気持ちになるんだ。


「ははぁ〜ん?」

「……?なに……?」

「…よしわかった、雪音のこととびっきり可愛くしてあげる!」

「…でも、恥ずかしいよ……」

「大丈夫、可愛いから」

「えぇ……?」


私の肩にポンと手を置いてニコッと笑う流歌ちゃんに首を傾げる。

……うぅ……あんまり目立ちたくは無いけど……。
識くんの名前を出されたら、断りずらくなってしまう。

その後もずっとグイグイと来られて、流歌ちゃんの勢いに負けて頷いてしまった。



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そして、すぐに次の日になった。


「おはよう雪音。今日は早いのね」

「うん、早く来てって流歌ちゃんが」

「そう?体育祭楽しんでね」