シュガートリック





い、嫌……っ、来ないで……っ。


「…っ、やだ、怖い……っ」


何故か既に溜まっていた涙がポロッとこぼれた。
寝ている間に、泣いたのだろうか。

恐怖が思わず声に出てしまうと、それを安心させるように私の手が何かに包まれた。

え……?

そこに目線を向けると、心配しているような目で私を見ている識くんがいた。


「雪音……」

「識くん……っ?」

「……大丈夫、大丈夫だから。俺がいるから安心して」

「……っ」


片方の手で私の手を握り、もう片方の手で私の頭を撫でてくれる。

それに安心して、身体の震えが止まった。

風邪引いているからか、いつも以上に恐怖を感じやすいみたい……。


「雪音、体調は?」

「…少し楽になった」

「うん、ならよかった」


ほっとしたような顔で笑った識くんに、胸がキュッとなる。


「今……何時間目?」

「昼休みだよ」


昼休み……じゃあ体育後なのね。