私のことを知ってくれている人だからか、安心感があるんだ。

……最近は、春哉くんにも"私"を知られちゃったけど……。

そういえば識くん、本当の私のことを他の人に知られるの嫌がっていなかったっけ……?


「今日も集まりあるの?」

「え……?ああ、うん。今のところ今日までかな」


ボーッとそんなことを考えていると、識くんから声がかかって慌てて答える。

……春哉くんのこと、言わない方がいいよね……?
そんな予感がして、口を閉じる。

私を見て不思議そうな顔をした識くんだったが、触れないでくれた。


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二組の前で識くんと別れて、私は一組の教室に向かう。

そのままガラッとドアを開けると。


「……っ、あ」


目の前には、教室から出ようとしている少し不機嫌そうな春哉くんがいた。

それに驚くと、春哉くんも私を見て驚いていて。