「なんとまぁ……毎回毎回、愛情表現がストレート。アメリカの影響なのかな?」

「……ねぇ、しずちゃん」

「ん? ……どうしたの、かたまって」

「っ、わたし! ユノにダイエットをすすめてみる!」

「はぁ?」

改めて思った。ユノはやっぱり綺麗な顔をしている、って。

ドアで隠れていた輪郭と体のライン。細長い彼は素敵だった。

エプロンがなんたら、って言われた気がしたけど、そんな言葉もちゃんと耳に入らないくらいドキドキしたの。

「わたしやっぱり体型が気に入らないんだ!」

そうだよ、なんで今までこのことに気がつかなかったんだろう。

やせさせればいい話じゃん!

「いいよ! 見た目重視で最低な女って思われてもいい! なんとでも言って!」

開き直って、軽蔑されることも覚悟する。

すると、真面目な顔で聞いていたしずちゃんは、

「……果歩は果歩、わたしはわたしだから……何も言わないよ」

諦めるような口ぶりで、目をそらした。

「っ、好きになるためなの!」

わかってくれなくてもと思っていたけど、やっぱり理解はしてほしい……親友には。

わたしだって、できることならまた好きになりたいんだよ。

あんなに想ってくれる人、なかなか現れないと思うから。

「……なれるといいね」

「うん!」
呆れているような返事だった。

でも、わたしは前向きにその言葉を受け止める。

よし、やせてもらおう……ユノには。

細くなってくれれば、すべて解決する!!