【完】聖里くんの甘すぎる溺愛に耐えられない。








放課後。
相変わらず、聖里くんの影響力ってすごい……と思い知らされた。



終礼終わり、教室のドアの前で『なぎさ』と名前を呼ぶだけで全女子の注目を集めてしまう。
いたたまれなくなって、速攻で聖里くんの腕をひいて学校を飛び出してしまったわけなんですが……。





聖里くんと、わたしの家。
方向が違うから、駅でお別れ。
……それまでに、渡さなきゃ。





「…なぎさ?」


「あ……なに?」





急に名前呼ばれたからびっくりした。
当たり前のようにつながれた手から、気持ちが全部流れ出てしまいそう。




わたしの心、見透かさないで。





「ぼーっとしてたから。寒い?」


「ううん。平気」




セーターにブレザーにマフラーって、完全防寒してるもん。
寒いわけないよ、ないけど。




……全然不思議じゃないけど、心には雨が降ってて、少しさむい。