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「まーや!」



次の日のお昼休み。

お弁当を食べ終わったころに、桃くんがわたしの教室にやってきた。

ドアの前で笑顔で手を振っている。



「桃綺先輩じゃん! 呼ばれてるよ、舞彩!」



紫音ちゃんは面白そうにニヤニヤしながら教えてくれた。

桃くんが来るなんて珍しい。


なにかあったのかな……?



「うん。ちょっと行ってくるね」

「はいよー!」



元気よく見送られて、桃くんの前に行った。



「どうしたの? 桃くん」

「こっち来て!」

「えっ……!」



手を引っ張られて廊下を走る。


本当にどうしちゃったの……!



「桃くん、どこ行くの?」