名前を呼んで駆け寄った。 わたしの声にすぐに顔を上げてこちらに気づいてくれる藍くん。 「舞彩」 手を広げくれたから抱きついた。 「やだ、藍くん。行かないで……」 藍くんはわたしの彼氏だから。 ほかのところに行ってほしくない。 「行かないよ。俺は舞彩しか見えてないんだから」 そう言って、甘いリップ音を立てて頬にキスをした。 「っ……藍くんっ」 「可愛い。このまま食べちゃいたい」 甘々モードになる藍くんは、場所も誰に見られていようと関係なく発動する。 さすがにここじゃ、これ以上は……!