蓮見は急に立ち止まると、まっすぐ見た。その方向からは、杏純ちゃんの声が聞こえてそちらを見る。 「あらま、可愛い子。誰だろ」 「……っ……」 俺には遠目から見ても、杏純ちゃんだってわかる。 いつもしてるはずのメガネはなくて、二つにまとめているはずの髪を下ろしている。模範的に制服を着こなす彼女なのに、きっとメイド服なのか膝より上のミニスカ丈のワンピース。 なんであんな格好を……!?