「――え? いない?」 「うん……さっきまではいたんだけど、そういえばスマホ触ってどこか行っちゃったかなー」 彼女の組の控室に迎えに来ていた俺はもういないことに唖然とした。 「私、市姫くんに会いに行ったと思ったんだけど違うかったのかな」 「私もそう思ってた。でも出てったのさっきだし、近くにいるんじゃない?」 「ありがとう、行ってみる」 俺は控え室を出ると、杏純ちゃんがどこにいるか候補を立てようとするけど行きそうな場所が思いつかない。