そこに立っていたのは、あのときの女神だった。
 「とうとう言ってしまったな」
 と、女神はいった。あのときの女神と同じ恐ろしい声だ。
 え。
 「あの日のことをとうとう言ってしまったな」
 いや、それは、つい。
 「お前を許してはおけぬ」
 と、女神。俺はぞーっとした。