首領はヴァイスさんの手で直に捕縛された。
首領が捕らえられたことにより、壊滅状態だったバイキングは事実上終焉を迎えることになる。
古代竜が予言したとおりに。
そしてザラードはメローネさんを抱え、シードラゴンで港町まで戻ってきた。
「ザラード、よくやったね!大手柄だよ」
同僚の活躍に嬉しくなったあたしがそう言うと、ザラードは控えめに笑って首を横に振った。
「ううん、ぼくはアリシアの言うとおりにしただけだし…大したことないよ」
「そんなことない!ザラードが海中で頑張って待機してくれてたから。それに、リリアナさんだってイッツアーリと一緒に活躍したでしょう」
あたしの言葉に、リリアナさんは「あら」と反応した。
「わたくしはほとんど何もしておりませんわ。イッツアーリが頑張りましたもの。この結果はアリシアさん、あなたのおかげではありませんこと?」
「アリシア!」
ヴァイスさんがあたしのもとへ歩いてきたのだけど……突然、メローネさんがザラードのもとからヴァイスさんへ駆け寄り、抱きついた。
「ヴァイス……わたくし……わたくし、怖かった!恐ろしかったのです……」
メローネさんはヴァイスさんの胸に顔を埋め、シャツを握りしめながら涙を流す。その様子を見たあたしの胸がズキン、と痛んだ。
(幼なじみだから…仕方ないよね…現にメローネさんは大変な目に遭ったんだから)
本当はこんなことは嫌だけど、今この場で言うほど子どもでないつもりだ。



