「こんなこと、言っても困らせちゃう、けどっ……私、ね……こ、琴巴君と、も、もっと近付きたくてっ……。」
「キスしたい」と、言えない。
そんな大胆な事、小心者の私にはできそうになかった。
この先の言葉が言えなくてまた黙ってしまうと、おもむろに琴巴君は立ち上がって。
「え、琴巴君? ……っ、わっ!」
同時に私を抱き上げてしまい、自分のベッドに降ろした。
そしてすぐに、ぎゅうっとベッドに押し付けられる。
ふわふわなベッドの上は、いくら強く押し付けられたって痛いと感じない。
いきなりの事で瞼を閉じていて、だけどすぐゆっくりと開ける。
「……ことは、くん?」
目を開けた瞬間に広がったのは、これまで一回も見た事なかった琴巴君の妖艶な表情。
けど余裕はなさそうで、はーっと息を吐いた琴巴君。
「急にこんな事して、悪いなって思ってる。でも、煽ったのは桃奈ちゃんだもんね? 俺と近付きたいってわがまま言ったんだから、もう我慢しなくてもいい?」
「な、何を……?」
「……分かってるくせに、言わせたいんだ。桃奈ちゃんも分かってるでしょ、“これ”されたかったんだよね。」
「キスしたい」と、言えない。
そんな大胆な事、小心者の私にはできそうになかった。
この先の言葉が言えなくてまた黙ってしまうと、おもむろに琴巴君は立ち上がって。
「え、琴巴君? ……っ、わっ!」
同時に私を抱き上げてしまい、自分のベッドに降ろした。
そしてすぐに、ぎゅうっとベッドに押し付けられる。
ふわふわなベッドの上は、いくら強く押し付けられたって痛いと感じない。
いきなりの事で瞼を閉じていて、だけどすぐゆっくりと開ける。
「……ことは、くん?」
目を開けた瞬間に広がったのは、これまで一回も見た事なかった琴巴君の妖艶な表情。
けど余裕はなさそうで、はーっと息を吐いた琴巴君。
「急にこんな事して、悪いなって思ってる。でも、煽ったのは桃奈ちゃんだもんね? 俺と近付きたいってわがまま言ったんだから、もう我慢しなくてもいい?」
「な、何を……?」
「……分かってるくせに、言わせたいんだ。桃奈ちゃんも分かってるでしょ、“これ”されたかったんだよね。」

