いろんな初めてまでの道のりは長いけど、絶対甘い。

 一瞬、運命なんじゃないかって疑っちゃった。

 だけどきっと、これは運を使いすぎたんだろうなぁって思っていた。

 同じ学校って事だけでも相当凄いのに、同じクラスなんて……そうとしか思えなかった。

 だから、今度こそ告白しようって。

 その為に琴巴君に見合うような女子になりたくて、コンタクトに変え髪もセットして。

 メイクもある程度勉強して、地味子から脱却した。

『あの……こ、琴巴君!』

 ……そして、いざ告白しようとしたら。

『私ね、琴巴君のことが……す――』

『好き、って言ってくれるの?』

 なんと、見透かされていた。

 もちろん、そんな事になったらテンパってしまうわけで。

『ど、どうしてわかっ……いや、まぁそうなんだけどっ……あ、っと……』

『あー、焦っちゃって可愛い。』

『…………へ?』

『うん、やっぱり好きだなぁ。俺も桃奈ちゃんのこと好きだよ。』

 大好きな人がサラッと、可愛いと言った事が衝撃的なのに。

 その上流れるように告白をされてしまったら、パンクしてしまう。