ストーカーだと正直に告白したら、推しの彼女になった日。

 何で尊君、私のこと壁ドンしてるの……!?

 壁ドンというものの効果は凄まじく、尊君の異様に整った顔がやけに近い。

「あの、みことく――」

「去年同じ委員会になった時、可愛いなぁって思った。一生懸命仕事してるの、誰にでも優しく明るいの、愛しいなぁって思った。そして今は……自分のものにしてやりたいって気持ちで、俺いっぱいなんだけど?」

「そ、それは誰の事で?」

「もちろん里衣沙のこと。」

 そう言った尊君は、整いすぎた顔を意地悪く変えて。

「俺のストーカーさん、どうする? 俺と、付き合ってくれる?」

「……私は、尊君とは不釣り合いだから……えっと、その……」

「そーゆーのは気にしないほうが良いよ。里衣沙がどうしたいか、教えて。」

「っ、私……」

 強い語気で言われて、一瞬怯む。

 でも私は、ずっとこう思ってた。

 もし、尊君と両想いになれたら。もし、尊君と付き合えれたら。

 それが現実になった今。

「……尊君がいいって言ってくれるなら、恋人になりたい!」

 正直に自分の気持ちを口に出す。