今か今かと放課後になるのを待ち、私は豊と共に教室を出た。
詩子はそんな私を訝しげに見ていたけれど、声をかける気はなかった。
詩子はすっかり臆病になってしまっているから一緒にいたってなんの役にも立ちそうにない。
「浩二は凹んでる?」
歩きながら聞くと、豊は難しそうな顔になって首を傾げた。
「事故に遭ってすぐのときはさすがに凹んでたよ。泣いてた」
「今は?」
「わからない。誰もいないところで泣いてるかもしれないし、そうじゃないかもしれない」
少なくても豊に涙は見せなくなったんだろう。
絶交成功の通知が来ていないことからも、浩二が豊のことを気遣っているのがわかる。
そんな必要ないのに。
「浩二は、もうサッカーはできないんだよね?」
そう聞くと豊が一瞬険しい表情を浮かべた。
目を吊り上げて睨みつけられてひるみそうになる。
「なんでそんな事聞くんだよ」
詩子はそんな私を訝しげに見ていたけれど、声をかける気はなかった。
詩子はすっかり臆病になってしまっているから一緒にいたってなんの役にも立ちそうにない。
「浩二は凹んでる?」
歩きながら聞くと、豊は難しそうな顔になって首を傾げた。
「事故に遭ってすぐのときはさすがに凹んでたよ。泣いてた」
「今は?」
「わからない。誰もいないところで泣いてるかもしれないし、そうじゃないかもしれない」
少なくても豊に涙は見せなくなったんだろう。
絶交成功の通知が来ていないことからも、浩二が豊のことを気遣っているのがわかる。
そんな必要ないのに。
「浩二は、もうサッカーはできないんだよね?」
そう聞くと豊が一瞬険しい表情を浮かべた。
目を吊り上げて睨みつけられてひるみそうになる。
「なんでそんな事聞くんだよ」