様々な色をしたストレスが私の胸を埋め尽くしていくのだ。
そして私は抗うこともできずにその中にずぶずぶと沈み込んでいく。

このままでは完全に息ができなくなる。
そう思って手を伸ばせばなにかが指先に触れる。

必死になってそれを掴むと、光が見えた。
私が握りしめたそれはスマホで画面が光ってゲーム開始を知らせる文字が浮かんでいる。

それを見た瞬間、ヘドロがスッと消えていく。
私はスマホを握りしめてただそこに立っていた。

これさえあれば大丈夫。
いい大学も、いい会社も私には必要ない。
『絶交ゲーム』だけあれば、それでいい……。


「雛、大丈夫?」


その声にハッと我に返った。
私は今自分の部屋に居て、テーブルの前に座っている。