冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない。



ほ、本当にわたし……、わたしっ、東宮内高校に通う御曹司の1人に、話しかけられていたんだ……!!


山西先生がご令嬢ご令息方はこの会に不満を抱いているみたいなことを言っていたから、てっきり話すことさえ出来ないまま交流会が終わるものだと思っていたから、内心とてもビックリしている。


それに神楽財閥って……、あの有名なハイブランドMAYBE(メイビー)を経営している一族のことだよね。


う、うわぁ…っ!ブランドものに疎いわたしでも知っている洋服やアクセサリーの全国チェーン店の本社の社長、つまり神楽様のお父様にあたる方の1人息子……。


今更だけど、わたしなんかがこんなにも高貴なお方と言葉を交わしていいのかな……っ!!?



「あ、あの……っ、わたし…」

「──正直ね、今日のこの交流会、不満を持ってたのって僕も同じなんだ」

「……え?」



少しだけ顔を俯けて、突然そんな言葉を発した神楽様。