冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない。



良かった……。どうにか誤魔化せたみたい。


いよいよ始まる交流会目前に、突然のピンチが舞い降りたけれど、何とか乗り越えられた。


ほっと安心する気持ちはあるのに、それ以上に美結ちゃんへの罪悪感と申し訳無さが前よりもずっと募っていく。


わたしはこのまま、ずっと大切な美結ちゃんを騙し続けるのだろうか。


そう考えただけで、目の前が真っ暗になる気がした。


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「東宮内高校が創立されて48年が経ちました。これから行う交流会という名の催し物は、創立以来初の行事です。

同じ学校にいながらも、お互いの顔さえ知らないのはどうかと思い、私の独断でこの会を開催することが決定いたしました。

どうか存分に、今日限りのこの会を楽しみなさい───以上」



気品に満ち溢れた言葉遣い、落ち着いた声音、全生徒を見渡す鋭い目つき。