冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない。



「…っ、ど、どうして神楽様がここに──」

「どうして僕がここにいるかって?そんなの、決まってるでしょ」

「……っえ?なに、どういうこと、」



にっこりと笑う明るい笑みが怖い。


今は昼間だと言うのに、夜の世界の人間が、しかも霜蘭花と敵対関係にある霜花の配下が、ここにいるという事実が、とてつもなく恐ろしい。


“僕”なんて可愛い一人称だけど、目の前の神楽様はそんな一人称が似合わないほど、怖すぎるくらいに圧倒的な美形だ。


麗仁くんや伊吹くんにはとてもじゃないけれど叶わないが、それでもイケメンという最高位にのし上がるほどだろう。



「僕の主が、君と会いたいと零しておりました」

「へ……っ、」


「なのでこれから、僕に着いてきていただきたい。あ、君には最初から拒否権なんてありませんからね」



僕の主って……、伊吹くんのこと?