冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない。



毎日学校に行って、家に帰り着く頃には外はもうすっかり暗くなっていたからお父さんに会いに行く暇もなくて……。


でも、そんなのはただの都合の良い言い訳、なんだよね。

今、初めて気付かされたよ。


結局のところ、わたしはただ怖がっていたんだ。

お父さんと顔を合わせることを、恐れていた。


もしかしたらお父さんは、長年顔を合わせていなかった娘の顔なんかもうとっくに忘れて、わたしへの愛情もなくなっているんじゃないか。


そう思われて仕方なかった。……臆病だったんだ、わたしは。

実の父にさえ愛情を向けてもらえないのではないかと思うと、わたしは世界で本当に独りぼっちになってしまう気がしていた。



「……お父さん、今まで、1度でも会いに来ようとしないでごめんなさい」


両手を握りしめて、頭を下げる。

今思い返せば、随分とひどい娘だ。