それ以外は、何1つ嬉しくも何ともない。
庶民生の中でもずば抜けてイケメンだと騒がれていた男の子に告白されても、わたしの心は動かない。
もう幸せに貪欲にはならないと決めたわたしの心は、そんな簡単には開くことが出来ないだろう。
金属の玩具で無理矢理にこじ開けようとしても、効かない。
それくらい、ここ数日でわたしの意思は揺るがないものになった。
「どうして……、?」
「……え?」
わたし、ごめんなさいって断ったよね。
初めて返されるその言葉に、動揺してしまう。
床に落としていた視線を成瀬くんに向ける。
「俺のどこがダメなのか教えてくれない?ねえ、なんで俺とは付き合えないの?」
……あ、これ、超面倒くさいタイプの男の子だ。
やけにプライドが高くて、まさか自分が振られるなんて微塵にも思っていなかった、的な……。



