冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない。



わたし、今何してたんだっけ……。

飛鳥馬様に家まで送ってもらって、2人の間に過去があるのかもしれないと悩んで、部屋に着いてベッドにダイブしてそれから……。

それから、眠りに落ちちゃってたんだ。


そうだ、そうだった。

やっと思い出した。


だんだんとはっきりと覚醒していく意識の中、わたしはさっきまで見ていた夢の内容を、ぼんやりとした脳内で思い返していく。



「あの場所、確か霜蘭花の皇神居……だったような」



小さな少女は少年のことを『りと』、少年は少女のことを『お前』って言ってた。

少女の名前は……、えっと。


そこまで考えて、はっとしたわたし。背筋が冷えていく。

唇がわなわなと震えて、それが全身へと伝染していく。


───あの少女は、自分のことを『あや』って言っていた。


ああ゛、もう、どうして。