『……っ、うそ嘘。本当はめっちゃ心配したし、焦りも、した……』
『……!ほんとう??』
『うん、ほんと。……怖がらせてごめんな。そんなつもりはなかったんだ』
別人かと疑うほどに角が取れて柔らかくなった声音に、少女はほっと胸を撫で下ろした。
『ふふっ、嬉しい!わたし、しあわせっ』
少年を今まで以上にぎゅっと強く抱きしめ返す少女は、満面の笑みを浮かべていた。
それはどこまでも純粋で、底しれない透明感がある。
『……おれ、お前のこと幸せにできてんの』
『うんっ。あや、りとと居れて幸せ!』
嬉しそうに笑う少女とは反対に、その少年は少しだけ泣きたそうな、苦しさを押し殺したような、そんな歪んだ表情をしていた。
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ピピピピッ、ピピピピッ……。
スマホのアラーム音が、遠い意識の先で微かに聞こえてくる。



