一度、自室に戻った私をネルラが出迎えてくれる。

「入学式はどうでしたか?」

「無事に終わったわ。それとこの後、ロイド様にお茶会に誘われたわ」

「では、精一杯お洒落をしないとですね」

「それは・・・」

今までの私なら喜んでお気に入りのドレスを着ただろう。

しかし、今はそんな気分にはなれなかった。

ネルラがドレスを選びながら、私に問うた。

「気が乗りませんか?・・・しかしティアナ様、お洒落は武器ですのよ。きっとティアナ様の気持ちを強くしてくれますわ」

そう述べて微笑むネルラに、私は笑ってしまった。

「そうね。では、今日は髪も結ってくれるかしら?」

「お任せ下さいませ」

準備を済ませた私は、お茶会の場所へロイド様に会いに向かった。