それからも、ロイド様は度々我がフィオール家を訪れた。
その度にリアーナが相手をして、気まぐれのように帰り際に私の顔を見ていく。
「ティアナ様、本日はどのような髪型にいたしますか?」
ネルラが私の髪を櫛《くし》でとかしながら、そう聞いた。
「ああ、ええっと・・・今日は、下ろしたままでいいわ」
「あら、お洒落をしなくてよろしいのですか?ロイド殿下がいらっしゃるかもしれませんよ?」
「からかわないで頂戴!」
私は頬を膨らませた。
「・・・しかし、ロイド様は大人びていらっしゃいますね」
ネルラが何故か悲しそうにそう述べた。
「何かあったの?ネルラ」
「あ、いえ・・・。侍女達の間では有名な話なのですが、王妃様・・・つまり、ロイド様のお母様がとても厳しい人でロイド様はその期待に応えるように大人びていったと」
その度にリアーナが相手をして、気まぐれのように帰り際に私の顔を見ていく。
「ティアナ様、本日はどのような髪型にいたしますか?」
ネルラが私の髪を櫛《くし》でとかしながら、そう聞いた。
「ああ、ええっと・・・今日は、下ろしたままでいいわ」
「あら、お洒落をしなくてよろしいのですか?ロイド殿下がいらっしゃるかもしれませんよ?」
「からかわないで頂戴!」
私は頬を膨らませた。
「・・・しかし、ロイド様は大人びていらっしゃいますね」
ネルラが何故か悲しそうにそう述べた。
「何かあったの?ネルラ」
「あ、いえ・・・。侍女達の間では有名な話なのですが、王妃様・・・つまり、ロイド様のお母様がとても厳しい人でロイド様はその期待に応えるように大人びていったと」