リアーナと街へ出掛けて三週間が経った頃のこと。

私とリアーナは、たまにお茶をしたりと距離を縮めていた。

しかし、段々とリアーナの話はロイド様のことが多くなっていった。

「ロイド様にまた会いたいですわ。街で会った時はあまりお話出来なかったですから、今度お茶会に誘いませんか?」

「それは・・・」

今までの人生で何度も惹かれあった二人である。

リアーナが一目でロイド様に恋に落ちても不思議ではないだろう。

「何か駄目な理由でもあるのですか?」

駄目な理由などないはずだ。

だってリアーナとロイド様はいつかは結ばれるのだから、その時期がズレても問題はないだろう。

私が、今回の人生ではロイド様に関わらなければ良いだけのこと。

「いえ、今度お誘いしてみましょうか。でも、私は暫く忙しいからリアーナとロイド様の二人で・・・」


コンコン。


私の言葉を遮《さえぎ》るように、扉をノックする音が聞こえた。