会場に着いた私たちは、他の学友と話をしたりとそれぞれパーティーを楽しんでいた。

会場の真ん中で卒業生ではないのに、沢山の人たちに囲まれている一人の女子生徒。

私はその女子生徒に、話しかける。

「リアーナ、ちょっといいかしら?」

リアーナは少しだけ戸惑った後、私の後を着いてバルコニーまで訪れる。

「・・・何の用ですか?」

リアーナがそっぽを向いて、頬を膨らませる。


「リアーナ、私、ロイド様を愛しているわ。貴方にはちゃんと伝えたかったの」


リアーナが私の方に向き直る。

そして、可愛く頬を膨らませた。

「あら、私はお祝いの言葉なんて言わなくてよ!」

そう述べた後、リアーナは少しだけ微笑んだ。


「ねぇ、お姉様。私、ずっと愛に飢えていたの。勿論、今は違うわ」

「でもね、ずっとずっと寂しかった」

「そんな私に愛を教えてくれたのは、他でもないお姉様ですわ」

「・・・なんて、もう二度と言って上げませんけど!」


リアーナがバルコニーを出て行こうとして、振り返る。

「・・・お姉様なんて、好きじゃありませんから!」

そう述べて髪をなびかせ、バルコニーを出て行ったリアーナはまさに聖女のように美しく、私の可愛らしい妹そのものであった。