学園に入学してから、3年が経った。

今日は、私たちの卒業パーティーが開かれる日である。

控室でドレスに着替え終わった私を、ロイド様が迎えに来て下さる。

「ティアナ、準備は出来たか?」

「ええ」

ロイド様から送られたドレスを着て、ロイド様に微笑みかける。


「ティアナ、とても似合っている。綺麗だ」


ロイド様はそう仰って、私の頬に口付けた。

「ロイド様・・・!?」

「これでも我慢したんだよ?口にはしなかったんだから」

「そんなの屁理屈《へりくつ》ですわ!」

私は頬を膨らませる。

そして、ロイド様と顔を見合わせて笑い合う。

こんな幸せが来るなど、前の人生では想像も出来なかった。

「さぁ、会場に向かおうか」

ロイド様が私に手を差し出す。

私はロイド様の手にそっと自分の手を重ねた。