「嘘よ!お姉様だって、もう私のことが嫌いなくせに!分かっているもの!」

「そう。じゃあ、これからもずっとリアーナを嫌わないから、隣で見ていればいいわ」

「うるさいっ!うるさいっ!そんな綺麗事要らないわ!」

「あら、人生には綺麗事だって必要よ?」

「っ!お姉様の馬鹿!」

リアーナはそう大声で叫ぶと教室を出て行く。

本当はもっと早くちゃんとリアーナに向き合うべきだった。

ロイド様にも。

それをしなかったのは、最後の人生だと自分の幸せのために臆病になっていたからだ。

「本当にリアーナの言う通りね・・・」

馬鹿なのは、私の方。

誰とも向き合わずに、幸せを掴めるはずなど無いのに。

私は自分の頬をペチンと叩いた。

前を向くのよ。

これが最後の人生。


もう戻ることの出来ない輝かしい人生なのだから。