「これまでの王妃の発言に信憑性がないという宰相のために、
2人の証人を用意した。
法廷への入室を許可していただきたい。」
「国王陛下の要請を承認します。」
クヴァシルの言葉を受け、
法廷の門が開き、2人の人物が入廷した。
1人はフレイアもよく知る侍女のトゥーラだ。
もう1人は誰か見たことがないが、
長いローブを身にまとった長身の女性で、
学者だろうか。
入廷した2人のうち、
オーディンはまずはトゥーラに声をかける。
トゥーラはフレイアが先ほど話したことと
おおよそ同じ内容を語り、
おずおずと1冊の本を差し出した。
「これが王妃様がお持ちの百科事典でございます。
どうぞご確認ください。」
その百科事典はクヴァシルに提出され、
裁判官たちが中身を確認していく。
しばらくの沈黙のうち、
「おぉこれは、なんということだ。」
「私の身体も蝕まれ始めているのだろうか。」
という裁判官たちの焦りの声が聞こえ始めた。
「どうやらこれは呑気に裁判をやっている場合ではないようですな。」
クヴァシルの一言で法廷の空気が変わり始める。
「国王陛下がお連れしたもう1人の証人であるエイル殿に確認したい。
宰相が提出したこちらは何という植物だろうか。」
クヴァシルはエイルと呼ばれた女性に
ヴォルヴァが提出した押収品を手渡す。
エイルは中身を確認すると、
「これはモーリュですね。」
と即答した。
すかさずヴォルヴァが反論したが、一切の迷いなく反論する。
「マンドラゴラとは根の形状が明らかに異なります。ありえません。」
「エイル殿、ありがとう。
では今度は王妃様にお伺いしたい。
モーリュで作った薬草はどれほどの効能があるのだろうか。」
「それは・・・私も作っただけでまだ使ったことがないから分かりません。」
「そうですか。」
2人の証人を用意した。
法廷への入室を許可していただきたい。」
「国王陛下の要請を承認します。」
クヴァシルの言葉を受け、
法廷の門が開き、2人の人物が入廷した。
1人はフレイアもよく知る侍女のトゥーラだ。
もう1人は誰か見たことがないが、
長いローブを身にまとった長身の女性で、
学者だろうか。
入廷した2人のうち、
オーディンはまずはトゥーラに声をかける。
トゥーラはフレイアが先ほど話したことと
おおよそ同じ内容を語り、
おずおずと1冊の本を差し出した。
「これが王妃様がお持ちの百科事典でございます。
どうぞご確認ください。」
その百科事典はクヴァシルに提出され、
裁判官たちが中身を確認していく。
しばらくの沈黙のうち、
「おぉこれは、なんということだ。」
「私の身体も蝕まれ始めているのだろうか。」
という裁判官たちの焦りの声が聞こえ始めた。
「どうやらこれは呑気に裁判をやっている場合ではないようですな。」
クヴァシルの一言で法廷の空気が変わり始める。
「国王陛下がお連れしたもう1人の証人であるエイル殿に確認したい。
宰相が提出したこちらは何という植物だろうか。」
クヴァシルはエイルと呼ばれた女性に
ヴォルヴァが提出した押収品を手渡す。
エイルは中身を確認すると、
「これはモーリュですね。」
と即答した。
すかさずヴォルヴァが反論したが、一切の迷いなく反論する。
「マンドラゴラとは根の形状が明らかに異なります。ありえません。」
「エイル殿、ありがとう。
では今度は王妃様にお伺いしたい。
モーリュで作った薬草はどれほどの効能があるのだろうか。」
「それは・・・私も作っただけでまだ使ったことがないから分かりません。」
「そうですか。」



