オーディンの命を受けたエイルは
すぐさま検証に取りかかった。
フレイアから薬の成分とレシピを聞いて、
正確に調合出来ているかを判別する。

エイルによると、
ほぼほぼ正確に薬は調合されており、
人体に有害な影響はないとのこと。
そしてその有効性を測定するため
予めアスフォデルスの蜜酒を大量に摂取させて
中毒症状を起こしたマウスに投与する。
すると、
投与開始から3日目には
起き上がって動き回れるほどに回復した。

「王妃様、やりましたね!
これはすごいですよ。
王妃様の薬は国民の希望となるでしょう。」
普段はポーカーフェイスのエイルが
思わずニッコリと微笑むほどの
会心の実験結果だった。

この結果はすぐさまオーディンに報告され、
中毒症状に苦しむ国民たちへ処方されることとなった。
その第1号に提案されたのは
フレイアからすればすこし意外な人物だった。