レオナルドは大きな手をまたサーシャの頬にあててするっと撫でて、ぷっくりした唇を太い親指でなぞった。妙に色気のある仕草に、サーシャが首を傾げる。 「レオさん?」 きょとんと見上げる潤んだ薄紅色の瞳にレオナルドの手が勝手に伸びる。涙を太い指が拭った。手が指が、勝手に彼女に触れたがった。 レオナルドは、胸に芽生えたこの気持ちをするっと言葉にした。 「俺、お前に惚れた」